この空の下
隆哉の言うとおり、私は出産をなめていたのかもしれない。

「うーん、痛い。イタイ、痛いー」
車の中で身もだえしていた。

「何がお味噌汁だよ」
あきれ顔の隆哉。

だって、こんなことになるとは思っていなかったし、
それに、こんなに痛いなんて。


あー、また来た。

「痛いっ」



優子先輩の病院まで車で30分。
着く頃にはもう身動きができなくなっていた。

「羽蘭、大丈夫?」

優子先輩が車まで来てくれた。

「大丈夫ではありません。痛いー」

「ハイハイ、ちゃんと生ませてあげるから。呼吸を整えてね」
悠平先輩は落ち着いている。

車いすで病棟へ向かいながら大騒ぎしてしまった。
< 403 / 405 >

この作品をシェア

pagetop