【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
 マスターベッドルームに入り、静かにベッドに下ろされる。

「ありがとう。柊吾さん。あとは自分でできるから」
「残念だな。脱がしてパジャマを着せてあげようと思ったのに」

 軽口を叩く柊吾さんに、私は小さく笑って舌をベーッと出す。

 ふいに柊吾さんの手のひらが額に当てられた。

「熱はないようだ。着替えたらすぐに横になるんだよ。あとで様子を見にくる」

 柊吾さんは額にキスを落として部屋を出ていった。


 真夜中、ふと目を覚ました私は柊吾さんにしっかり抱き込まれていた。柊吾さんは規則正しい呼吸で眠っている。

 頭痛はなくなっていた。

 泣きすぎたせいだから眠れば治るとわかっていた。

 もっと大人にならなくちゃ。来月の八日で十九歳になるんだから。


 翌朝の朝食後、クリーニングから戻ってきたスーツやワイシャツをドレッシングルームにしまっていると、背後から柊吾さんが現れ、私の腰に腕を回す。

「体調がいいようなら、気分転換に出掛けようか?」

 頬に唇が寄せられる。

 このまま誰もいない空間でふたりきりで過ごしたいと思う気持ちもあったけど、それはいつでもできると提案に賛成する。

「行きたい。デートしたい。カッコいい柊吾さんを見せびらかしたい」
「見せびらかしたいって」

 柊吾さんはおかしそうに目尻を下げた。

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