【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
 セーターとデニム、赤のダウンジャケットを着て、足はムートンブーツというカジュアルな格好にした。

 玄関にある姿見に映る自分を見て満足げに頷く。

 柊吾さんも同じようなスタイルで、ブラックデニムを履いた姿は通り過ぎる女性が振り返りそうなほど素敵だ。

 笑顔で柊吾さんの腕に腕を絡めると外へ出た。

 今日は電車でぶらぶらしたいという私のリクエストで、私たちはメトロに向かっている。

 目的地は代官山。書店やアクセサリーなどのショップを見て歩きたい。

 私のリクエスト通りに柊吾さんは付き合ってくれた。

 あちこちの小さなショップに入り、気に入ったものを柊吾さんは買ってくれる。

 というより、手に取っただけで買おうとするから当惑しっぱなしだ。

 大学受験に落ちたから、慰めてくれているのかも……。

 そう思うと、後ろめたい気持ちに襲われて胸がグッと締めつけられる。

 私たちはおしゃれなカフェで少し遅めのランチをとることにした。

「あ、ガレットがある。私はこれとカフェオレ。柊吾さんは?」
「ガレットか、懐かしいな。俺も同じものにする」

 柊吾さんは店員を呼び注文すると、イスの背に身体を預けて足を組む。

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