【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
「ありがとうございます。とてもかわいくて……ホントびっくり……」

 ふわふわ浮いているピンクの風船をチョンと指で弾く。

「座って」

 私はリビングのソファに座らされた。

 キョトンと首を傾げて見ていると、柊吾さんはテーブルの上の花カゴの上に乗った小さな箱を手にして、私の前で片膝をついた。

「契約結婚だが、なにもないのはと思ってね」

 小さな箱の中は、ダイヤモンドのエンゲージリングだった。ラウンド型のダイヤモンドがセンターを飾り、その周りをピンクダイヤモンドが縁取っている。プラチナのバンドにもダイヤモンドが施された贅沢なものだ。

「柊吾さん……」

 エンゲージリングのことなどすっかり忘れていた。契約結婚には必要のないものだと思っていたから。
 誰もが憧れるハイブランドのエンゲージリングだ。ダイヤモンドの大きさが私のような小娘に相応しくないほどで、身につけていてもフェイクにしか見えないだろう。

「私にはもったいないです」
「いや、若い君に合うようにピンクダイヤも入っている。俺と出かけるときは身につけて」

 柊吾さんは私の左手を取り、薬指に輝くエンゲージリングをはめてくれた。

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