【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
「ありがとうございます。私はなにも用意していなくて……」
「そんなことは気にしなくていい。あまり待たすのも悪いな」

 立ち上がった柊吾さんはフォーマルスーツの袖を少し上げて、腕時計へ視線を向ける。

「行こうか」
「はい!」

 ソファから立ち上がった私にブーケが渡される。白い花をメインにほんのりブルーの花が彩りを添えたデザインで、リボンがロイヤルブルーだった。

 左の薬指にはエンゲージリング。かわいらしいラウンド型のブーケを持つ私は本当の花嫁のようだ。

「柊吾さん、ありがとうございます」

 部屋から出る前に、感謝の気持ちを伝えたくてにっこり微笑み口にした。


 フレンチレストランの個室の隣の部屋では、両親たちが飲み物を手にしながら談笑していた。

 私たちが姿を見せると、待ち構えていたように互いの両親が近づいてくる。

「なんて綺麗な花嫁だ。義娘に迎えられて嬉しいよ」

 お義父さまが目尻を下げて私を褒めてくれる。

「本当に。柊吾さんは幸せだわ。心春さん、これからよろしくね」

 お義母さまも優しい笑みで祝福してくれて、私の胸に安堵感が広がる。

「よろしくお願いします」

 私は義理の両親になったふたりに頭を下げた。
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