【極上旦那様シリーズ】俺のそばにいろよ~御曹司と溺甘な政略結婚~
「特に知らせることでもない。決まったことなんだから」

 柊吾さんはビシッと言い、私の両親に向き直った。

「お義父さん、お義母さん、どうぞ中へ。恵里菜も先に入っていなさい。心春さんはついてきてほしい」

 彼は私に手を差し出した。私は一歩柊吾さんに近づき、その手を握る。

「お母さんたちは先に行っているわね」

 両親と恵里菜さんは店内へ入っていった。

「こっちへ来て」

 柊吾さんはエレベーターホールへ私を進ませ、やってきたエレベーターに乗り込むと、二十五階のボタンを押した。

「お部屋に……? どうしたんですか?」
「婚姻届にサインをしてほしい」
「あ! そうでした」

 パーティーが始まったらバタバタするかもしれないので、今書類を整えていたほうがいいと頷く。

 スイートルームに入り、リビングへと続くドアを柊吾さんは開けた。

 次の瞬間、私は目を見開いたままその場から動けなくなった。

「柊吾……さん……、驚きました……」

 そこには色とりどりの花や風船が飾り付けられていたのだ。

「入籍だけでは味気ないし、こういったのは女の子が好きそうだから」

 少し照れた表情の柊吾さんに胸がキュンとなる。

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