対立相手が婚約者。それって何かの冗談ですか?
宮園家を最後に訪ねてから数か月。拡樹とは、呆気ないほどに簡単に終わりを迎えていた。連絡することもなければ、連絡が来ることもない。
交流館の賑わいは、全てを忘れるのに好都合だった。
「こんなに人が来るなんて、感動してしまうよ」
次から次に受付を通る来館者を前に、目を潤ませる父。
「本当ねパパ。これからもっと増えるんじゃないかって、近所の人が言ってたわよ」
「そうか!この勢いに乗っていかないとな!それにしても、恵巳は働きすぎじゃないか?大丈夫なのか?」
「拡樹君と疎遠になってから、鬼のように仕事してるものね。心配だわ」
最近の恵巳は、疎い両親から心配されるほどに寝る間も惜しんで働いていた。企画の成功を喜ぶ暇もないくらいに交流館を駆けずり回っていた。
もっと和歌に親しんでもらいたいと、イラストを入れた説明や、ポスターなども作成していた。
その甲斐あって、来館者は増え続け、リピーターもできた。先日は、かるた会の会長から問い合わせの連絡があり、団体の予約が入ったところだった。
一旦裏に戻った恵巳は、栄養ドリンクを一気に飲み干した。そして休む間もなく受付に立った。
交流館の賑わいは、全てを忘れるのに好都合だった。
「こんなに人が来るなんて、感動してしまうよ」
次から次に受付を通る来館者を前に、目を潤ませる父。
「本当ねパパ。これからもっと増えるんじゃないかって、近所の人が言ってたわよ」
「そうか!この勢いに乗っていかないとな!それにしても、恵巳は働きすぎじゃないか?大丈夫なのか?」
「拡樹君と疎遠になってから、鬼のように仕事してるものね。心配だわ」
最近の恵巳は、疎い両親から心配されるほどに寝る間も惜しんで働いていた。企画の成功を喜ぶ暇もないくらいに交流館を駆けずり回っていた。
もっと和歌に親しんでもらいたいと、イラストを入れた説明や、ポスターなども作成していた。
その甲斐あって、来館者は増え続け、リピーターもできた。先日は、かるた会の会長から問い合わせの連絡があり、団体の予約が入ったところだった。
一旦裏に戻った恵巳は、栄養ドリンクを一気に飲み干した。そして休む間もなく受付に立った。