拾ったワンコが王子を連れて来た

でも、どうしよう…
律子さんには、何度も断ってるし…
どうしたら、わかってもらえるのかな…

「…み 真美? まぁみ!」

「え? なに? 何か言った?」

「何か言ったじゃ無いだろ? さっきからずっと、俺が話してるのに上の空で? 飯も全然食ってないじゃん?
真美が、和食が良いって言うから、頑張ったのに?」

生田さんが作ってくれる食事はほぼ洋食で、体型が気になりだした私は、たまには和食が良いと言ったのだ。
気がつけば、テーブルの上には、味噌汁や焼き魚を始め六品もの料理が並んでる。

「え、あ、ごめん。 うん。 美味しいよ?」

頑張ってくれたのは、料理を見ればわかるし、生田さんの料理はいつも美味しいと思うけど、さっきの恐怖が忘れられなくて、いまは味合う事が出来ない。

「何かあった?」

「…ううん。 なにもないよ」

生田さんに相談すれば、きっと何とかしてくれると思う。
思うけど…
最近、彼もずっと忙しいそうだから、煩わしい事は聞かせたく無い。
本当は、朝食だって作らなくて良いって言ってるのに、作らないと私が食べずに居ることを知っての事だし…
取り敢えず今は、まだ話さないでおこう。

特に被害を受けたわけじゃ無いし…




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