今世こそは君を守るから、だから俺の傍にいて
.**.



4時間目の終了を告げるチャイムが鳴る。そう、お昼である。


「やった!お昼!ご飯!お腹空いた!!!!」

そう叫びながら重箱と言いたくなるくらいの大きさのお弁当を掲げる。

『そんなに揺らしたら中身全部傾くぞ?』

「えっ、だからいつも中身全部左に寄ってたの?」

『お前そんな馬鹿だっけ?』


間髪入れずに突っ込んでしまったけど、紫苑こんなにアホの子だったのか。驚きなんだが。


『というか、お腹空いたってお前さっき休み時間早弁してたんじゃ、、』

「あれくらいでお腹が満たされるとでも思ってるの?樹詩は凄いよね、この筋肉量をどうやってそれっぽっちのお弁当で維持してるの?」


そう言って俺の腹を叩こうとする。やめろ。


『それっぽっちって……普通の人と比べりゃ随分でけぇっつーの。』


近くにいた女子に会話聞かれて笑われたんだが。コントみたいだとか言われてるんだが。おい。助けて。

「もー、それより鶴乃(つるの)のとこ行こうよー。」

『俺のせいで遅くなったみてぇな言い方するなよ。』


1年B組。ここが鶴乃のクラス。俺と紫苑と同じ小学校からではあるが付き合いは最近である。

その理由は簡単で、鶴乃と紫苑が元々幼なじみでとがいいから。ちなみに紫苑は鶴乃が好きである。
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