今世こそは君を守るから、だから俺の傍にいて
ご飯を食べ終わってもチャイムが鳴る5分前までは鶴乃のクラスにいる。
『そう言えば次の時間小テストあんだわ。ノート持ってくる。』
「うん、いってらっしゃーい。」
「頑張ってー。」
『おい紫苑、お前も頑張れ。』
「えへへーー。」
ノートを取りに行ってB組に入ろうとしたところで人とぶつかった。慌てて避ける。
「きゃっ、」
『うぉっ、ごめん、大丈夫か?』
「ええ大丈夫。ちゃんと前見て歩きなさいよね。」
そう言われて相手を初めて確認する。
あれ、
『姫さん?』
「陽芽って呼べって言ったでしょ?」
『陽芽サン』
「なめてんの?」
『ごめんなさい。』
そう言えばハーっとため息をつかれた。
「そういえば樹詩、なんでここにいるの?ここB組よ?」
『ああ、友達の元に来てんだ。ほら、』
そう言って指をさせば、気がついたのか紫苑はこちらを見てヒラヒラと手を振った。
『あいつ。百鬼紫苑って知ってる?』
「知ってるわ。だけどあの人はうちのクラスじゃないでしょ?」
『ああ。あいつと2人で鶴乃に会いに来たんだ。昼に一緒に弁当食べてんの。姫さ…陽芽もどう?』
ダメもとで姫さんも誘ってみる。


