黒と白の羽
「・・・そこの者。名前はなんと言う?
何故、城に入った?」



后が、話が進まない。と決断して私に話しかけてきた。




「私の名前ですか?グレリと申します。
私は、首都の事について入りました、それに・・・簡単には入れなかったので
強行手段をとりました」





名前は、嘘だが・・・城に入った目的は・・・本当。





「首都?お前はさっきも同じ事を言っていたが・・・首都に何がある?」




いつの間にか、リークが話しに入ってきた。




「・・・魔族ですよ・・・もう、人々は・・・殆ど・・・亡くなっています」



再び、『何故』。その言葉が・・・頭の中で繰り返される。



『何故』、こいつ等は・・・何もしなかった?


『何故』、こいつ等は・・・魔族に気付かなかった?


『何故』、私は・・・ここまでしているんだ?




驚愕に、目を見開くリークたち。



「なんだって!?」



コハクが叫ぶ。




「・・・何故?私が・・・ここまでしてるのかしら・・・」



思っていた事が、言葉として・・・出た。


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