「時間の流れを止める?どうやって?」
ロドは、カルフに聞いた。
「どうやって?それを説明しろと言うのか?」
困惑した表情だ。
「どうしたんです?カルフ?」
その表情に、テミロも戸惑った。
天井を見て、カルフはしばらく考え込んだ。
「お前さん達、さっきの話がわからなかったよなぁ。時間の流れを止める方法、それはもっと難しい話になるんだよ。それでもいいのか?」
今度は、ふたりが考え込んだ。
「いや、いいです。」
そう、答えるしかなかった。そんなふたりをかわいそうに思ったのか、カルフは一言だけ付け加えた。
「テミロが、ヤンダルに造らせた鎌。あの鎌が、時間の流れを断ち切る道具なんだよ。」
ロドには、それだけで十分だった。
< 57 / 79 >

この作品をシェア

pagetop