鎖
「もし、このままパクの記憶が戻らなかったらどうする?」
テミロが確認した。その表情は、何かを言いたげだった。
「なんで、そんな事を聞くの?このまま、記憶が戻らないなんて考えたくない。あの子の、あの子の記憶はきっと戻ってくる。」
テミロの言葉を受け入れたくなかった。
「現実を見ろ。あの子がここに来てから、三日経った。それでも、何も思い出さない。と言うか、元々、俺達の事を知らないみたいだ。それを考えれば、何も思い出さないままと言う事だって、考えなきゃいけないだろう。」
「で、でも・・・。」
その通りだとは感じていた。しかし、やはり受け入れたくはない。
「だから、約束してくれ。もし、あの子が村に帰ると言った時、あの子の記憶が戻っていなかったら・・・。」
「戻っていなかったら?」
「ふたりで、ここに残ろう。何も思い出さないのに、いつまでも俺達と一緒に暮らすのは、あいつの負担になるだろう。それに顔つきは十分大人だ。もう、ひとりでも暮らしていけるさ。」
「そんな、あの子はまだ子供です。だから、そんな事は言わないで・・・。」
「だから、現実を見ろ。」
しばらく考え、ロドはその言葉を受け入れた。
テミロが確認した。その表情は、何かを言いたげだった。
「なんで、そんな事を聞くの?このまま、記憶が戻らないなんて考えたくない。あの子の、あの子の記憶はきっと戻ってくる。」
テミロの言葉を受け入れたくなかった。
「現実を見ろ。あの子がここに来てから、三日経った。それでも、何も思い出さない。と言うか、元々、俺達の事を知らないみたいだ。それを考えれば、何も思い出さないままと言う事だって、考えなきゃいけないだろう。」
「で、でも・・・。」
その通りだとは感じていた。しかし、やはり受け入れたくはない。
「だから、約束してくれ。もし、あの子が村に帰ると言った時、あの子の記憶が戻っていなかったら・・・。」
「戻っていなかったら?」
「ふたりで、ここに残ろう。何も思い出さないのに、いつまでも俺達と一緒に暮らすのは、あいつの負担になるだろう。それに顔つきは十分大人だ。もう、ひとりでも暮らしていけるさ。」
「そんな、あの子はまだ子供です。だから、そんな事は言わないで・・・。」
「だから、現実を見ろ。」
しばらく考え、ロドはその言葉を受け入れた。