転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
そこは、ヴィオラは入ったことのない部屋だった。室内は、茶系統で統一されていて、あまり飾り気のない雰囲気だ。
革張りのソファに座ったリヒャルトは、抱えたヴィオラを放そうとはしなかった。ヴィオラの頬に指を滑らせ、顔をのぞきんでくる。
「よかった、落ち着いたようだな」
「ここって……」
間近で視線を合わされ、心臓が跳ねる。
ぼろぼろと大泣きしたばかりの顔を、リヒャルトに見られるのは嫌だった。顔を下に向けたまま問う。
(……やだな)
そう思ったけれど、言葉にはできなかった。リヒャルトの膝の上にのせられていて、完全に子供扱いだ。
いや、子供なのはわかっているし、子供じみた行動をしているのも十分理解しているけれど……これは、嫌だ。
「婚約の件だが、ヴィオラが俺にあやまる必要はない」
「でも、リヒャルト様には迷惑でしょ? 私、子供だし」
たぶん、今のヴィオラの口調はだいぶすねている。子供なのは間違いのないところなのだけれど――心と身体の年齢がばらばらなのがどうしようもなく悔しい。
もし、今、十二歳じゃなくて十八歳なら、リヒャルトだってヴィオラをこんな風に扱わなかっただろう。
「迷惑とはどういう意味だ? ヴィオラが、ミナホ国に行きたくないというのだから、俺と婚約すればいい」
革張りのソファに座ったリヒャルトは、抱えたヴィオラを放そうとはしなかった。ヴィオラの頬に指を滑らせ、顔をのぞきんでくる。
「よかった、落ち着いたようだな」
「ここって……」
間近で視線を合わされ、心臓が跳ねる。
ぼろぼろと大泣きしたばかりの顔を、リヒャルトに見られるのは嫌だった。顔を下に向けたまま問う。
(……やだな)
そう思ったけれど、言葉にはできなかった。リヒャルトの膝の上にのせられていて、完全に子供扱いだ。
いや、子供なのはわかっているし、子供じみた行動をしているのも十分理解しているけれど……これは、嫌だ。
「婚約の件だが、ヴィオラが俺にあやまる必要はない」
「でも、リヒャルト様には迷惑でしょ? 私、子供だし」
たぶん、今のヴィオラの口調はだいぶすねている。子供なのは間違いのないところなのだけれど――心と身体の年齢がばらばらなのがどうしようもなく悔しい。
もし、今、十二歳じゃなくて十八歳なら、リヒャルトだってヴィオラをこんな風に扱わなかっただろう。
「迷惑とはどういう意味だ? ヴィオラが、ミナホ国に行きたくないというのだから、俺と婚約すればいい」