転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
「ヴィオラを連れて行かせるわけにはいかないからな」

「なあなあ、どうやって母上より先についたんだ? 使者を走らせるにも限界があるだろ?」

「それについては、答えられないな」

 余裕たっぷりのリヒャルトと比べて、タケルは子供っぽさが残る。露骨に不機嫌な顔になって、ヴィオラの方を振り返った。

「俺、三男だし、国に戻らなくてもいいんだ――婿入りしてもいいぞ」

「そ、それはどうかと……」

 どうやら、タケルはまだヴィオラのことを諦めていないようだ。ニイファの言っていたことを思い出し、あたふたとしてしまう。

(……ヤエコ様とも、一度しっかり話をした方がいいんじゃ)

 ヴィオラは考え込む。

「ヴィオラ、俺はいつだって力になるからな!」

 そう宣言したタケルは、ちゃっかり汁粉の椀を空にしてから立ち去る。そんなタケルを見送って、くすりと笑ったのはニイファだった。

「元気のある方ですね」

「――暴走されるのは困る」

 返すリヒャルトの方は、少しばかり渋い顔。そんな顔にも胸をドキリとさせてしまうのだから、自分はものすごく単純なのだろうとヴィオラは思った。

「リヒャルト様、どうやって、ヤエコ様より先に使者を到着させたんですか?」

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