転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
「そうだよ。稀人の持つ知識は、とても危険なものだ。デンジロウ以降、何人か稀人が現れたそうだが、皆、われわれよりずっとすぐれた知識を持っていた。彼らの持つ知識が悪用されないよう、我が国で保護せよというのが、初代国王の遺言だった」
ミナホ国の人達は、その知識を悪用しようとはしなかったのだろう。ミナホ国と他国間で、海を越えて戦争が起こったという記録は残されていない。
(たぶん、それが初代国王の願いだったから)
きっと、デンジロウはあとからこの世界に来る稀人達のために、できる限りの記録を残していった。
ある日突然、この世界に放り出された彼がどれほどの苦労をしたのか。それは遺された日記をすべて読めばわかるかもしれないが、今のヴィオラには想像することしかできない。
同じようにこの世界に放り出された人達が苦労しないよう、日本語と英語、そしてもう一つの言語で、自分がどう生活してきたのかを書き残し、自分の子孫達に想いを受け継がせた。
彼の想いに、そして努力に、ヴィオラは頭が下がる思いだった。だが、稀人としてミナホ国に行けるのかと問われれば答えは否だ。
「私は、稀人ではありません。正真正銘、イローウェン国王夫妻の間に生まれました……この身体は」
ヴィオラは心臓に右手を当てた。
ミナホ国の人達は、その知識を悪用しようとはしなかったのだろう。ミナホ国と他国間で、海を越えて戦争が起こったという記録は残されていない。
(たぶん、それが初代国王の願いだったから)
きっと、デンジロウはあとからこの世界に来る稀人達のために、できる限りの記録を残していった。
ある日突然、この世界に放り出された彼がどれほどの苦労をしたのか。それは遺された日記をすべて読めばわかるかもしれないが、今のヴィオラには想像することしかできない。
同じようにこの世界に放り出された人達が苦労しないよう、日本語と英語、そしてもう一つの言語で、自分がどう生活してきたのかを書き残し、自分の子孫達に想いを受け継がせた。
彼の想いに、そして努力に、ヴィオラは頭が下がる思いだった。だが、稀人としてミナホ国に行けるのかと問われれば答えは否だ。
「私は、稀人ではありません。正真正銘、イローウェン国王夫妻の間に生まれました……この身体は」
ヴィオラは心臓に右手を当てた。