転生王女のまったりのんびり!?異世界レシピ ~次期皇帝と婚約なんて聞いてません!~
(私が子供っぽく見えるのは武器だって、ニイファも言ってたものね)

 ヴィオラが"子供"なのは否定できないが、年齢よりも幼く見える容姿はそれを活用するためには最大の武器だ。

 ニイファはそれがヴィオラの身を守ることにつながると教えてくれた。子供の前では口を滑らせやすくなるし、深く追求するのもやめがちだからだ。

 果たして、一緒に学んでいる少女達も同じ結論に至ったようだった。

「そうよね。ヴィオラ様にはまだ早いお話だったわね」

「こういうのって、国の方で決めるものだし……ね」

 リネットとスティーシャもヴィオラ同意し、他の少女達もうなずきあってようやく解放される。

教室の外では、ニイファや他の娘についている侍女達が一列に並んで待っていた。

「ニイファ、ありがとう」

「どうかなさいました?」

「……ううん、なんでもないの」

 ニイファの教えてくれた方法で、少女達の追及を避けることができた。その点について礼を述べたけれど、教室内の出来事を知らないニイファは今一つぴんと来ていないようだ。

 今日は皇妃とお茶の約束をしているので、まっすぐに満月宮に戻ることになる。クィアトール宮の入り口で待っている馬車まで並んで廊下を歩いた。

「今日のお茶菓子は何かしら。レーズンの入ったロックケーキがあるといいな」

 今日はクィアトール宮での講義があったので、ヴィオラの菓子ではなく、厨房の菓子職人の焼いてくれた菓子が出される予定だ。
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