キミの溺愛は甘すぎる。



「優翔、彼女いたの?
今もいるの?」


ダメだ、また泣きそうになる。
私の知らない間に優翔は恋愛をしていたのだ。


「確かに初めてじゃないけど、鈴華にしかしたことないよ?」

「……え?」


「そうだなぁ、俺が初めてキスしたのは小学校五年の時に、車でスヤスヤ寝てた鈴華が愛おしくて…」

「ま、待って!」


待って、本当に待ってほしい。
理解が間に合わない。

どういうこと?
優翔は何を言っているの?


「は、え…?」

「ああ、鈴華全く起きないからなぁ。
俺が何回もキスしたところで全く目を覚まさない。

もう今までキスした回数なんて覚えてないよ」


さらっと衝撃的な発言をする優翔。
そんなの簡単に信じられるわけがなくて。

思わず運転をしてくれている宮木さんに聞いてしまう。

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