キミの溺愛は甘すぎる。



恐る恐るお母さんのほうを向けば、なんと帯を解く途中で硬直していて。

明らかにお母さんの様子がおかしかった。


「お、お母さん…?」

「す、鈴華…いきなり何言って……えっ、もしかして浴衣ってあんた、それ着て優翔を誘おうと」


お母さんも私と同じように頬を赤く染める。

ああ、全てバレてしまった。
恥ずかしい以外の感情が湧かない。


一度落ち着かせるように浴衣を脱ぎ、元々着ていた服に着替える私とお母さん。

その後は腰をおろして、そうなった経緯を全部話すことにした。


「……うわー、なんかすごいことになってんのね」

全部話し終えた後、お母さんの第一声がそれだった。
なんとも言えない複雑な表情をしている。

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