キミの溺愛は甘すぎる。



朝ごはんを食べるため、一階の大きな和室に移動するなり中にいたお母さんにため息を吐かれた。

それもそのはず、私が怒っているからだろう。



「……してない」
「じゃあ鈴華が一方的に怒ってるの?」

「……っ」


さすがはお母さん。
私の心をすぐに読み取ってくる。



「そ、そんな決めつける必要はないと思うよ…!
ほら、優翔だって怒らせること言ったんだよきっと。

ね?」


図星のため、何も言い返せないでいると。

そんな状況を見た優翔のお母さんである未央ちゃんが助けてくれた。



「うん、実は余計なこと言って鈴華怒らせたんだ。
ごめんね」


さらに優翔は未央ちゃんの言葉に頷き、謝ってきて。

私が一方的に怒ったというのに、なんだか申し訳ない気持ちになる。

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