キミの溺愛は甘すぎる。



「んー、そうだなぁ」


ニヤッと優翔が笑う。
意地悪な笑み。

けれど今はその笑みを見て安心する自分がいた。

もしかしたら機嫌が直ったかもしれないという、淡い期待を抱きながら。


「俺を嫉妬させるような鈴華には、罰が必要だね」

クスッと、小さく笑ったかと思うと。
私の顎に手を添えて、一度唇を重ね合わせてきた。


触れるだけの、優しいキス。

けれど私は一瞬何が起こったのかわからなくて。
ただ呆然とすることしかできなかった。


「やっぱり鈴華の唇は柔らかいね」
「……へ」

「何度でも触れたくなる。
だから、もう一回」


考える間もなくまた優翔の顔が近づいたかと思うと、同じように触れるキスを落としてきて。


「本当に甘いね」

満足そうな笑み。
唇に残る、柔らかな感触。


ここまでくると理解せざるを得ない。
私が優翔にキスされたのだと───

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