すれ違いお見合い結婚~相手は私を嫌ってるはずの幼馴染みでした~
「夜勤は仕方ないとしても、通常勤務の時には少しでも早く帰れたらいいんだけどな」

優しく抱きしめながら言う智大に藍里はゆるゆると首を振ると、大丈夫。と言いながら智大の服をぎゅっと掴んだ。

「実はね、この前対処法を思いついて実践してみたの」

「対処法?」

「うん。そうしたら前よりは安心して眠れるようになったんだよ」

それは、もしかして……。と思ってやってみたことで、実際効果があったことに藍理自身驚いていた。

それと同時に、嬉しさと恥ずかしさと寂しさといった色々な感情に苛まれることになったのだけれど……。
と心の中で苦笑していると智大は対処法というのが気になったようで、じっと藍里の顔を見ていた。

「どんな対処法だ?」

「あのね、寝間着替わりに智君の服を借りて着るの。そうしたら智君の香りがして、ずっと抱きしめてもらえてるみたいで……あ、んしん、して……」

話している途中で自分がとんでもなく恥ずかしいことを言っていることを自覚した藍里は、最後まで話せずにポスンと智大の胸に顔を埋めた。

「藍里?」

「ちょっと待って……すごく恥ずかしいから……今の忘れて……」

「……それは無理な相談だな」

「え……わっ!!」

恥ずかしさに悶えていたらグルッと世界が回った。
目を丸くしてパチパチと瞬きしていると、目の前には熱のこもった眼差しを向けている智大と見慣れた天井。

その智大の眼差しに覚えのある藍里は一気に顔を赤くすると身を捩り身体を隠そうとしたが、両腕を掴まれベッドに押さえつけられていた為、それは叶わなかった。
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