生簀の恋は青い空を知っているか。
言ってることがあまりにも正論すぎるのと、頭が痛いのとで、肯定しかできない。
「寝る」
ぱたんとPCが閉じられ、浅黄さんがそう宣言した。
「あ、はい」
ベッドからおりてその傍らに立つ。怪訝な顔を向けられた。
「お邪魔しました。帰ります」
「は?」
「頭痛いので……」
「じゃあちゃんと寝てけ」
顎で示されたそこ。
わたしが居るから眠れなかったのでは。
「明日休みだろ」
「まあ、それは、そうなんですけど……」
「急にタクシーの中で死んだりされたら困る」
こちらがきょとんとする番だった。