白と黒ゲーム
これから仲が良かったクラスメイトが殺し合いをしてしまうのだ。実感はないが、施設やルール説明などドッキリの範囲を超えた本気度。認めなくても認めてしまう。
「....と、取り敢えず下で探してみよ。その傷の手当しないと...」
「いいってこんくらい...ほっときゃあ治るって...」
純は機嫌が悪そうに拒否した。その姿を見て私はまたモヤモヤした感情になってしまう。
そうだよね....普通そんな感じになるよね...何一つ納得出来ない状況でイライラしないわけない...だけど、だからこそ私がしっかりしなきゃ。
私は早歩きで純の元へ歩み寄ると、純の手を握って半場強引に下へと続く階段へ向かった。
「お、おい」
「ほっときゃ治るなんてそんなわけないじゃん!本当に男子ってそういう時いい加減なこと言うよね。少しでも治療した方がいいに決まってるのに。」
純は何か言いたげだったが、言葉には出さずに目を逸らした。そんな純を見て私はクスって笑った。
「なによ、言いたいことあるんなら言っといたら?」
「い、いや....何か...すまねぇ...」
純は耳を赤らめながら顔を下に向いたままお礼をした。
「どうしたのよ、変なの...あっ!!」