白と黒ゲーム
「証拠がねぇだろ馬鹿が!頭に血を昇らせやがって!黒だとしても痛ぶるのは違ぇだろ!」
飛丸が怒鳴りつけながら必死に抑え、蓮は相変わらずの無口で立飛を真から遠ざけた。
少し離れても立飛は暴れていたが、時間が経つにつれ冷静さを取り戻し、暴れるのをやめて真を睨みつける。
「...絶対に証拠見つけてお前処刑させんかんな真。首洗って待ってろ。」
「....無理だね、黒は純で確定。朝一番で央土を殺した。央土が黒なら、処刑で央土を指定すればいい。
他に別の人が黒ならここで皆が皆を監視し合えばいいだけ。いずれにしろ、この時点で黒はノルマの殺しは出来なくて詰みだ。その点、委員長が朝一番にここに来るよう皆に伝えたのは良い案だね。
委員長が指導者じゃなくても僕は二日目があったとしたら絶対に白認定してたね。」
立飛は何かしら反論しようとしたが、結局ぐうの音も出ずにただ真を睨みつけていた。
"ここから出たらタダじゃおかない"と言わんばかりの鋭い目付き。
だが、真は全く気にしておらず、寧ろ黒を追い詰めたのが嬉しいのか、ニヤニヤしていた。
確かに真の案は完璧だった。黒は完全に追い込まれていた。見回すと全員がホッとしたような顔をしていた。