欠けてるあなたが大好きです。

「な、中園先輩!」


「え、はい…!」


並んでる人を教室の中に入れたら、

その次に並んでくれてる男子2人組に声をかけられた。


あ、この人達確かテニス部で見たことある。



「あ、あの!えっとですね…。」


なんだろう?


もじもじしちゃって2人でお互いをつついている。



「なんですか…?」


どうしていいのかわからず、こてんと首を傾げる。


「うっ!かわ…!

 じゃなくて!」



???



宣伝もできないし教室の中も覗けないしで困ってしまう。




「しゃ、しゃ、写真を!

 いいい一緒に撮ってくれませんか!」



「…写真?」


「は、はい!ダメ…ですかね…?」


写真っていいんだっけ?


学校からの規制はかかってないけど、どうなんだろう?




「ちょっと待っててください。」



教室内に入ってくまの王子様に声をかける。


「写真って撮っていいの?」


「写真?別にいいだろ。」


「そっか。わかった。」



この時は質問の本当の意図が諒くんにはわからなかったらしい。


誰かと一緒に写真を撮っていいか、ではなく

朔くん達が作った装飾とかを撮っていいか、と

受け取っていた。



それがわたしにわかるのは明日のことなんだけどね。




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