同じ人を好きになるなんて
ところが、そんな綱島さんがどういうわけか一席だけ空いていた私の隣に座ったのだ。
もちろん他にも座れるところはたくさんあるのになぜ私の隣に座るの?
「隣ごめんね」
「は、はい」
私は視線を合わさず返事をした。
「もし嫌だったら言ってね。そしたら席変わるから」
言い方がずるい。
そんな言い方されたら嫌とはいえないじゃない。
しかし、綱島さんが座ったことで急に居心地の悪さを感じる。
それは綱島さん目当ての女子たちの視線だ。
明らかに「なんでわざわざあんな女の隣に座るのよ」「あの女、綱島様の何?」
「釣り合い取れてないし」って声が聞こえてきそうな雰囲気だった。
これじゃあ、落ち着いてご飯も食べられない。
私は食べるペースを上げた。
「まゆり、どうしたの?」
いきなり急いでご飯を食べ出す私を心配そうにみる友人。
だけど私は、綱島先輩とたった今初めて声をかけられた。
それも会話というものでもなく謝られただけ。
それなのに全く関係のない人にあんな目で見られるなんて心外だった。
「ごめん。図書館に用があるから」
下手な嘘だとわかっていてもみんながみんな綱島先輩と一緒にいたいわけじゃない。
「え?そんな用事あったっけ?」
「あったの。思い出したの!」
私は残りのご飯をハイスピードで食べ終えると綱島先輩に挨拶もせず席を立った。
もちろん他にも座れるところはたくさんあるのになぜ私の隣に座るの?
「隣ごめんね」
「は、はい」
私は視線を合わさず返事をした。
「もし嫌だったら言ってね。そしたら席変わるから」
言い方がずるい。
そんな言い方されたら嫌とはいえないじゃない。
しかし、綱島さんが座ったことで急に居心地の悪さを感じる。
それは綱島さん目当ての女子たちの視線だ。
明らかに「なんでわざわざあんな女の隣に座るのよ」「あの女、綱島様の何?」
「釣り合い取れてないし」って声が聞こえてきそうな雰囲気だった。
これじゃあ、落ち着いてご飯も食べられない。
私は食べるペースを上げた。
「まゆり、どうしたの?」
いきなり急いでご飯を食べ出す私を心配そうにみる友人。
だけど私は、綱島先輩とたった今初めて声をかけられた。
それも会話というものでもなく謝られただけ。
それなのに全く関係のない人にあんな目で見られるなんて心外だった。
「ごめん。図書館に用があるから」
下手な嘘だとわかっていてもみんながみんな綱島先輩と一緒にいたいわけじゃない。
「え?そんな用事あったっけ?」
「あったの。思い出したの!」
私は残りのご飯をハイスピードで食べ終えると綱島先輩に挨拶もせず席を立った。