同じ人を好きになるなんて
階段を降りると陸斗は新聞を読み、理人くんは目の前の料理をまじまじと見ている。
ご飯と味噌汁を置くとまず理人くんが手を合わせて大きな声で「いただきます」と言ってご飯を食べ始めた。
陸斗は新聞を畳みテーブルの横に置くと、小さな声で「いただきます」と言ってお味噌汁を飲む。
私が元彼とその息子に朝食を作る日が来るなんて誰が想像しただろう。
「なあ」
不意に呼ばれた。
「はい」
「なんでそんなところに突っ立ってんだ?まゆりも早く食べろよ」
陸斗が私の立っている場所に近い席を指差した。
「え?でも私は家政婦だし……後で」
「いいか。家政婦と言っても全く知らない間柄じゃないんだし、ここにいる間は家族だと思ってご飯も一緒に食べて欲しい」
家族?なんだか今の私にはぎこちない言葉にしか感じられない。
それなのに急に家族と言われても……戸惑うばかりだ。
ご飯と味噌汁を置くとまず理人くんが手を合わせて大きな声で「いただきます」と言ってご飯を食べ始めた。
陸斗は新聞を畳みテーブルの横に置くと、小さな声で「いただきます」と言ってお味噌汁を飲む。
私が元彼とその息子に朝食を作る日が来るなんて誰が想像しただろう。
「なあ」
不意に呼ばれた。
「はい」
「なんでそんなところに突っ立ってんだ?まゆりも早く食べろよ」
陸斗が私の立っている場所に近い席を指差した。
「え?でも私は家政婦だし……後で」
「いいか。家政婦と言っても全く知らない間柄じゃないんだし、ここにいる間は家族だと思ってご飯も一緒に食べて欲しい」
家族?なんだか今の私にはぎこちない言葉にしか感じられない。
それなのに急に家族と言われても……戸惑うばかりだ。