同じ人を好きになるなんて
この後仕事をしないといけないので帰ろうと一礼すると、再び呼ばれる。

「あの……理人くんのお父さんがご主人でその奥さんがあなたなんですよね?」

本当はそんなんじゃないけど今後もこんな質問されてるのも面倒なので、不本意だけど「彼は私の夫です」と答えてしまった。

もちろん嘘をついた罪悪感はあるけど、こう言っておけば勝手に広まるだろう。

案の定、三人は「やっぱりそうなんだ」と残念そうにまた顔を見合わせた。

「あの……私はこれで失礼します」

これ以上話しかけないでってオーラを出しながら「一礼して早歩きでその場をさった。

家に帰るとドッと疲れが出た。

一応は報告しなきゃと思ったが、陸斗の姿はなかった。

その代わりにテーブルにメモが貼ってあった。

「仕事に行ってくる」

誰もいないとわかると私はリビングのソファに思い切り横になった。

相変わらず陸斗のモテっぷりは凄いな〜

もしかして私、保育園のお母さんたちを敵に回してしまったのかな?

本当は奥さんじゃなく家政婦なんだけどね……
< 68 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop