俺の、となりにいろ。
自分がこんなに性格の悪い女だったのか、と自己嫌悪に陥りながらも、口だけはペラペラと動く。
桐谷秀人はその時のことを思い出したのか、「いや、あれは」と言い出した。
「桐谷課長、こんなところにいたんですか。みんな懇親会のお店に行きましたよ」
と、女性の声に、彼も私も顔を向けた。
緩い茶色の巻き髪は胸元まであり、少し猫目の小顔の美人だ。白に小花柄のワンピース姿の、細い体型の女性が困った顔でスマホを片手に、ドアを半分開けて立っていた。
営業アシスタントの仲本桜子だ。