クールな騎士団長はママと赤ちゃんを一途に溺愛する
「俺の心は、昔から何も変わっていない」
リアナは小さく息を呑んだ。
(リカルド様!)
どくどくと鼓動が乱れ始める。間違いなく夫の声。だけどリアナに向ける気遣いの声ではなく、どこか苦しそうな感情の籠った声音だった。
自分を律する気持ちよりも、何が起きているのか知りたい気持ちが一瞬で上回り、リアナは扉の隙間から中を覗き見た。
その瞬間目の前が真っ暗になるような衝撃を受けた。
部屋の中に居たのは、夫リカルドと深紅のドレスを纏ったエルドラ王女。
王女はリアナのリカルドの身体に縋るように、広い背中に華奢な手を回していた。
美しい顔はリカルドの胸に埋められその表情を窺うことは出来ない。
夫はそんな王女を切なそうな表情で見下ろし、それから王女の肩に手を置いた。
(うそ!……そんな……)
リアナはその場からふらりと後ずさった。
今自分の目にしたものが信じられなかったのだ。
混乱して上手く頭が回らなかった。現実から逃げるようにその場を離れようと踵を返すと、そこには先ほどリアナを案内した侍女が佇んでいた。
「……っ!」
驚き声にならない声を上げるリアナの腕を、侍女がぶしつけとも思える強さで掴んで来る。
そのまま強引にリアナを引きずるようにして、元いた部屋に連れていかれた。
リアナは小さく息を呑んだ。
(リカルド様!)
どくどくと鼓動が乱れ始める。間違いなく夫の声。だけどリアナに向ける気遣いの声ではなく、どこか苦しそうな感情の籠った声音だった。
自分を律する気持ちよりも、何が起きているのか知りたい気持ちが一瞬で上回り、リアナは扉の隙間から中を覗き見た。
その瞬間目の前が真っ暗になるような衝撃を受けた。
部屋の中に居たのは、夫リカルドと深紅のドレスを纏ったエルドラ王女。
王女はリアナのリカルドの身体に縋るように、広い背中に華奢な手を回していた。
美しい顔はリカルドの胸に埋められその表情を窺うことは出来ない。
夫はそんな王女を切なそうな表情で見下ろし、それから王女の肩に手を置いた。
(うそ!……そんな……)
リアナはその場からふらりと後ずさった。
今自分の目にしたものが信じられなかったのだ。
混乱して上手く頭が回らなかった。現実から逃げるようにその場を離れようと踵を返すと、そこには先ほどリアナを案内した侍女が佇んでいた。
「……っ!」
驚き声にならない声を上げるリアナの腕を、侍女がぶしつけとも思える強さで掴んで来る。
そのまま強引にリアナを引きずるようにして、元いた部屋に連れていかれた。