大嫌い、だから恋人になる

「もう一回やり直したい。もう一度告白して」

と私は言った。

「やだよ。恥ずかしい。それにちひろの返事聞いて無いし」

「私の返事なんて決まってるよ。私、好きになって貰えるなんて思って無かったから。今日だって振られると思ってたし」

「色々、不安にさせて悪かった」

「本当だよ」

「でももう迷わない。これからはちひろだけをちゃんと見るから」

「何があっても？」

「何があっても」

その言葉はとっても力強かった。

秋山君なら私の過去も、きちんと話せばわかってくれる気がした。

あのことで私のこと嫌ったりしない、そう強く思えた。秋山君は本当に優しいから。秋山君なら信じられると思った。