モンスターハンタールチフェル
しかたなくティガレックスはその場で何度も叫んでいた。

 そうして暴れているうちに、アレックたちはすでにそのエリアから離脱していたのだった。

 そして眩みが解けて怒りのおさまったティガレックスは、辺りを見回すが動く物が何もなくなったことに気付いて、夜空に向かって青い月の下で大きく一声咆哮した。

 ・ ・ ・

 その頃、アレックたちは雪山の頂上に来ていた。

「もうホットドリンクの効果が切れてきたみたい、寒気が戻ってきたわ」

 ルチナはまた自分の体を抱きながら周囲を見回していた。

「ごめんねルチナ、あとホットドリンクが五個しかないんだ。帰りの分も考えると、二人を助ける事になるから…」

 合計六人になる、どう見ても計算が合わないのだ。だから節約と言う事で今は我慢するしかなかった。

「ならさっさと二人を見つけて、いったんキャンプに戻るわよ!」
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