白衣の先生に恋しました。
救急車に乗って、運ばれている最中も
陽奈ちゃんの腕からはどんどん血が流れて。


「意識レベル低下してます!!」


「陽奈!?陽奈!!」


「お願いですから助けてください‼︎
俺の大切な生徒なんですっ…!」


「大丈夫ですから‼︎座ってください!」


座れ、なんて…そんな事なんて分かってた。


でも…座ることよりも…
気になって仕方なかった。


俺は保険医だからある程度の医療機器の
使い方、見方を知ってる訳で。


そのせいで、陽奈ちゃんの意識のレベルも
分かる…だからこそ余計に心配で。
俺は必死に呼び続けた。


「こちらの方のお名前ですか!?」


陽奈ちゃんの名前を聞かれ答えた後も
ただひたすら手を握って声をかける事しか
出来なかった。


「手の傷だけで、こんなに低下しないはずだ!
後、どこかあるはず!探せ!」


え…?


「どこか知りませんか!?」


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