白衣の先生に恋しました。
「早く行きなさい」


その言葉をバネに走るスピードを上げた。


あと学校で行っていないところ…


2年の空き教室は行った…


1年の教室の横の部屋も…


「どこだ…っ…」


一階、二階、三階と、どこも見てきた。


あとは…


「っ…屋上だ」


屋上があった。


うちの学校の屋上は使わない。
教師も入らないし、生徒なんて…


そうか…だからこそだ。
誰も来ない、雨に当たる場所。


1人になりたい、死にたい、
そう思う彼女にはピッタリの場所だった。


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