白衣の先生に恋しました。
「酷いな…保健室まで運ぶよ、陽奈ちゃん。
ちょっと我慢してね」


膝の裏と腕の下に手を入れられたかと思えば
お姫様抱っこをされて。


本当は恥ずかしかった。
だけど、体に力が入らないから抵抗なんて
出来なかった。


「君は…」


「黒田です」


「黒田君は教室に戻って。
担任に陽奈ちゃんは保健室って言っておいて
くれるかな?」


孝にそう言ったかと思えば、先生は
ゆっくりと階段を降りて保健室へと歩いた。


「ベッド降ろすよ。」


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