強すぎる彼女と優しすぎる彼
「楽しみだね」
「あぁ」
「招待状なんだけど」
「どれがよかった?」
招待状のデザインまで龍仁は5パターン考え佳子に決めてもらっていた。式で出すコース料理も一から龍仁がこだわり探している。仕事が休みの日は二人で結婚式の準備に時間を使っていた。
それでも以前よりも結婚式の準備を負担には感じていない。むしろ二人とも職業柄楽しくて仕方ないほどにアイディアが止まらなかった。


眠る前に佳子は自分のおなかに注射をする。
間近で見ている龍仁はいつも自分のことのように痛そうな顔をしていた。

「これが新しい薬?」
「そうみたい」
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