存在と錯覚
目に見えていた。
目の前の人は涙を流していた。
黒く光った靴を履いていた。
少し赤くうわ塗られていた。
生臭く香る匂いに、煌煌とした表情。
実態をもったものはとても楽しんでいたようだった。
殺したくなり、また手に持ったもので切りつけるが、ギュッキュッキィーと擦れる音しかしない。
すると、その人が急に心臓の位置をさしだした。
ここが、ここなら届くぞと言わんばかりに。
ニタニタと気味の悪いがどこか儚げで、
美しいような目と鼻と口とをしていた。
閉じるつもりは無かった目を閉じてしまった。
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