運命が紡いだ物語

・・・あれは、小学生の時だった。

私達はまだ実の両親が亡くなったあの町から近いところに住んでいた。

私達が通っていたのは、
ひと学年一クラスの学校で、
学校中の全員に挨拶しても笑顔で返してくれるような素敵な学校だった。

今と違って誰とでも仲良くなりたいって思っていた私は、
同じ学年の子だけじゃなくて、違う学年の子の名前まで覚えていた。

「「おはよう！」」

ある日。

普段通り学校に登校した私たちが挨拶をすると・・・

いつもはみんなが笑顔で

『おはよう!』

って言ってくれるのに、

その日だけは、誰一人挨拶を返してくれない。

そればかりかみんなが私たちのほうを見てひそひそ話をしている。

なんでみんな私たちのことを無視するんだろう・・。

そう思っていたけれど、

教室に入って、私たちはみんなに無視された理由が分かった。

私たちの机にはごみが大量に置かれていて、黒板には

『牧原花はうそつきだ！
本当は殺人犯に娘だ！！』

と書いてあったから・・。

当時の私はすごく傷ついた。

私は、クラスメイトの顔を見た。

みんなと仲良かったのに、全員私が見ると、目をそらすか私のことをにらんでくる。

それは、一番仲良くしていた親友さえも同じだった。

なんで・・

私はそう思った。

でも、裏切られていたのは私だけじゃなかった・・