運命が紡いだ物語
翔大に渡した手紙に私はこんなことを書いた。

『翔大へ

どうせ手紙を書くんだから、私の本心を書きます。

私は、毎年自分の誕生日と翔大の誕生日に必ず少し複雑な気持ちになります。

誕生日は絶対に変えることのできない私たちが双子じゃないことを証明してしまうものの一つだから・・。

でも、今年は違う。

大切な親友にも、大事な彼にもすべてを打ち明けられたから。

純粋に誕生日を楽しみにできたのは、まぎれもなく翔大のおかげだね・・。

翔大が私の背中を押してくれなかったら、私は何にも変わらないまま今日の誕生日を迎えることになったと思う。

私が実の両親のお墓参りに行きたいって言った時も、

陽向が産まれた病院に行ってすべてを知りたいって言った時も、

ついてきてくれて、私が泣いたときは慰めてくれた。

翔大は自分がつらい時だって、必ず私のことを心配して慰めてくれたね。

そんな翔大の優しさに私はずっと助けられてきました。

そして何よりも、

私と双子になってくれて、

私を家族として兄妹として受け入れてくれて

本当にありがとう。

今まで、言えなかったけど私は翔大の妹になれてよかった。

牧原家の家族として暮らしている今、

とっても幸せです。

最後に

翔大。

どうか結愛と幸せになってください。

なにかあったら、私に相談してください。

妹として、翔大の幸せを願っています。

こんなこと、直接言うのは恥ずかしいから手紙にしてみました。

翔大、本当にありがとう。

これからもよろしくね!

PS
結愛を泣かしたら結愛の親友として絶対に許さないから!!

花より』
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