Black Sapphire 1【大幅改変&更新中】
「…はぁ、この女手こずらせやがって」
「つうかよ、この女よく見りゃかわいい顔してんじゃねぇか」
私を押さえつけた男は顔を近づけると、気持ち悪い笑みを浮かべてそう言った。身につけていた黒いサマーニットが何か鋭利なもので破られる。
上半身が涼しい感覚に包まれるのが分かった。男達は荒く息を吐きながら私の体に触れる。
…気持ち悪い、心底不快だった。だが私の体は、男達の押さえつける力に抗うことが出来ずに微動だにしなかった。
私の口から出てくるのは息だけ。表情筋もピクリとも動かない。…声も出ない程殺られるなんて情けないな。
__________私はまるで人形だった。
この時私の頭の中にあったのは"諦め"の2文字だけ。
いつも様々なものを諦めてきたのだ…今回も耐え続けばいいんだ。そんな事を考えて無力化する私はまだまだ弱かった。