Black Sapphire 1【大幅改変&更新中】

高級マンションへの帰り道



幸弥side


俺は貴女の"黒"に魅せられた。目の届くところに居ないだけで言い様のない焦燥が足元からせり上がってくるのだ。


いつも冷静でいるはずの俺が"彼女"ひとりにこんなにも心乱されるなんて…可笑しな話だ。



パソコンでひたすらキーボードを打つ。調べるは『Ruby』と『四神会』について。

彼等は"彼女"を付け狙う輩だ。あの依頼サイトが削除された今でも簡単に気は抜けない。今は少しでも多くの情報を集めるに越したことはない。


焦燥感を紛らわせるかのように、キーボードを打つ手を止めることなく_______。



…ヴー、ヴー、ヴー



ダイニングテーブルに置かれた俺のスマホが着信を知らせて震えた。



< 122 / 124 >

この作品をシェア

pagetop