midday crow
留年するな、と三人は異口同音で、蹴り出すように送り出したのだが、不安である。

「……まあ、さすがに留年なんて、しないとは思うけど」

「まあ、さすがにね。まだ一学期だし」

「先生たちもさせたくないだろうとも思うしな」

現実問題、留年なんてそうそうしないとは思うが、そういうことでもない。

学生の本分は勉強である。

普段より沈んだ空気の部室で、日が暮れるまで太陽を待っていた。
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