二人を繋ぐ愛の歌
「で、この前正式にKaiser側から承諾の返事をもらったから近いうちに記者会見する。
見てろよ?下克上出来るのも時間の問題だから」

「あの……それって私に話してもいいの?」

箝口令を敷かれてるんじゃ……と心配になり恐る恐る聞くがハルトはニッと笑って手を軽く振った。

「沙弓は大丈夫。
寧ろ関係者に入るからちゃんと話聞いとかないといけないと思ってさ」

「関係者?私が?」

自分を指差して首を捻るとハルトは笑顔で頷いた。
何故自分がと思っていると、ハルトは机越しに手を伸ばしてその大きな手で沙弓の手をそっと包み込んだ。

「沙弓のおかげで長年の野望だったKaiserを越える手掛かりを見出だせた上に、今までで一番良い曲が出来そうなんだ。
沙弓はもうこの革命の一員なんだよ」

「それは……重大な事に巻き込まれてしまった感が半端ないんだけど……」

出来れば一員にしてほしくなかったし、箝口令を敷かれるような話を聞きたくもなかった。

……話されなければ話されないで無闇に気になって心配になってしまうのだけれど……。

そう心の中で葛藤しているとハルトは沙弓の手を握る力を少しだけ強めて意識をハルトの方へと向けさせると徐に口を開いた。
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