冬の王子様の想い人
【買いものに夢中だったから。そういえば雪華のクラスに転入生が来たの?】


公園に行っている時間帯に、雪華から何件かのメッセージが送られていて小首を傾げる。


授業中じゃなかったの?


メッセージに返事を返す。公園の件を知られるわけにはいかないので違う話題で誤魔化す。


するとスマートフォンが雪華からの着信を告げ、驚いて画面をタップする。

「も、もしもし?」
『お帰り、ナナ。なんで転入生が入ったって知ってるんだ?』

外にいるのか、背後からざわざわと人の話し声や喧騒が聞こえる。

「千帆ちゃんに聞いたの。女の子なんだよね? 話した?」


その女の子はナツさんなの?


本当に聞きたい質問は口にできない。

『早耳だな、女子だよ。興味ないから、話はしてない』
「そう、なんだ」

淡々と言い切られ、いつも通りの反応に心の中でホッとしてしまう。ナツさんを捜し始めて、見つかってほしいと願っているのに、安堵してしまう。


『ナナ? もしかして嫉妬?』

いつかと同じような台詞を紡ぐ声が甘やかなものに変わり、ドキンと鼓動が跳ねた。

「えっ、ち、違うよ!」

どこまでも素直になれない可愛くない私。


『へえ? 妬いてくれたのかと期待したのに残念』

クスクスと柔らかい声を漏らす。
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