花とバスケと浴衣と
類先輩のマンションについて、お祖母様のお宅にお邪魔した。二人で選んだ急須と湯呑のセットを、お祖母様はとても喜んでくれた。そろそろ着替えて準備をしようという話になり、千花はお祖母様から浴衣を受け取った。仏間をお借りして、千花は持ってきた浴衣用のスリップを身に着け、姿見を見ながら千花は浴衣を着始めた。襟足をしっかり抜いて、胸元はきっちり閉めて止めた。半幅帯を前で蝶結びにして結んでいると、類先輩の着付けを先に終えたお祖母様が仏間に入ってきた。
「千花さん本当に一人で着られるのね。」お祖母様は驚いた顔で千花を見ていた。
「おかしくないですか?」
「全然。上手に着れていますよ。帯は蝶結びにするの?」
「この結び方しか出来なくて。」
「あら、じゃぁお手伝いするわ。せっかくのリバーシブル帯だから花文庫にしましょう。」お祖母様は千花の帯を解き、後ろでしっかり結び直してくれた。
コンテスト会場はそれなりに多くの人が集まっていた。モールの広場に舞台が組まれていて、脇には色んなテナントが立ち、屋台の雰囲気を演出していた。提灯や旗なども飾られ、お祭りのような感じで、手を引いて歩いてくれる類先輩と
「何かのお祭りみたいだね。」と笑った。類先輩がコンテスト出場の申し込みに行くと、知り合いが受付にいたようで、声をかけられていた。
「類、たすかったよ。ありがとう。マジで来てくれなかったらどうしようかと思った。」
「保田さんが絶対来いって脅したんでしょ?」
「まぁそうだけど、フジには断られたしさ。」
「フジさんにも声かけたんですか?」
「アイツ今モデルみたいな彼女ゲットしたって圭悟から聞いてさ。」
「あぁ、元々圭悟の後輩で、今33で一緒にプレイしてる子ですね。」
「圭悟は乗り気だったのに、フジも彼女も絶対無理だって断られた。」
「でしょうね。で、圭悟は来てないんですか?」
「アイツは無理だよ。博愛主義者だから。誰か一人とこんなのに出たら、後が大変だ。」
「なるほど…。」何かすごい会話だなと漏れ聞こえてくる内容をあまり聞かないようにしながら、少し下がったところで千花は受付が終わるのを待った。
「で?類はどこの誰に彼女役頼んできたの?ファンの子?」と小声で言いながら少し後ろにいた千花に目を向けた男性に、類先輩は
「まさか、ファンの子にこんなことお願いできるわけないじゃないですか。」と笑いながら答え、千花を見ると優しく微笑んで、
「千花ちゃんおいで。」と言った。千花が恐る恐る近づくと、
「保田さん、彼女の千花ちゃん。千花ちゃん、こちらがオレにコンテストに出るように脅してきた先輩の保田さん。」目を丸くして驚いている保田に、千花は
「はじめまして、牧野千花です。」と頭を下げた。
「おまっ、マジで?」類先輩に向かって興奮した様子で詰め寄る保田に、
「マジですよ。千花ちゃんはオレの大事な彼女なんで、ちょっかいかけたら許しませんからね。」と類先輩は笑っていいながら、千花の肩を抱き寄せた。
「お前、いつの間にこんな可愛い彼女できたんだよ!」と心底驚いた様子の保田に類先輩は意地悪く笑って
「内緒です。じゃぁ千花ちゃんまだ時間あるみたいだからちょっとあっち見に行こうか?」と千花の手を取って歩き出した。千花はまだ驚いている様子の保田にペコっと頭を下げて類先輩に付いていった。
「千花さん本当に一人で着られるのね。」お祖母様は驚いた顔で千花を見ていた。
「おかしくないですか?」
「全然。上手に着れていますよ。帯は蝶結びにするの?」
「この結び方しか出来なくて。」
「あら、じゃぁお手伝いするわ。せっかくのリバーシブル帯だから花文庫にしましょう。」お祖母様は千花の帯を解き、後ろでしっかり結び直してくれた。
コンテスト会場はそれなりに多くの人が集まっていた。モールの広場に舞台が組まれていて、脇には色んなテナントが立ち、屋台の雰囲気を演出していた。提灯や旗なども飾られ、お祭りのような感じで、手を引いて歩いてくれる類先輩と
「何かのお祭りみたいだね。」と笑った。類先輩がコンテスト出場の申し込みに行くと、知り合いが受付にいたようで、声をかけられていた。
「類、たすかったよ。ありがとう。マジで来てくれなかったらどうしようかと思った。」
「保田さんが絶対来いって脅したんでしょ?」
「まぁそうだけど、フジには断られたしさ。」
「フジさんにも声かけたんですか?」
「アイツ今モデルみたいな彼女ゲットしたって圭悟から聞いてさ。」
「あぁ、元々圭悟の後輩で、今33で一緒にプレイしてる子ですね。」
「圭悟は乗り気だったのに、フジも彼女も絶対無理だって断られた。」
「でしょうね。で、圭悟は来てないんですか?」
「アイツは無理だよ。博愛主義者だから。誰か一人とこんなのに出たら、後が大変だ。」
「なるほど…。」何かすごい会話だなと漏れ聞こえてくる内容をあまり聞かないようにしながら、少し下がったところで千花は受付が終わるのを待った。
「で?類はどこの誰に彼女役頼んできたの?ファンの子?」と小声で言いながら少し後ろにいた千花に目を向けた男性に、類先輩は
「まさか、ファンの子にこんなことお願いできるわけないじゃないですか。」と笑いながら答え、千花を見ると優しく微笑んで、
「千花ちゃんおいで。」と言った。千花が恐る恐る近づくと、
「保田さん、彼女の千花ちゃん。千花ちゃん、こちらがオレにコンテストに出るように脅してきた先輩の保田さん。」目を丸くして驚いている保田に、千花は
「はじめまして、牧野千花です。」と頭を下げた。
「おまっ、マジで?」類先輩に向かって興奮した様子で詰め寄る保田に、
「マジですよ。千花ちゃんはオレの大事な彼女なんで、ちょっかいかけたら許しませんからね。」と類先輩は笑っていいながら、千花の肩を抱き寄せた。
「お前、いつの間にこんな可愛い彼女できたんだよ!」と心底驚いた様子の保田に類先輩は意地悪く笑って
「内緒です。じゃぁ千花ちゃんまだ時間あるみたいだからちょっとあっち見に行こうか?」と千花の手を取って歩き出した。千花はまだ驚いている様子の保田にペコっと頭を下げて類先輩に付いていった。