ノワールとブロンシェール
めんどくさい

なんてめんどくさいのだろう
年頃で、適齢期
わかっている、それはもう十分に

だからといって、誰でもいいわけではない

どんなにいい男と紹介されてもワタシの心臓はちっとも揺らがない
凪よ、凪

ワタシのどこを見て、惚れたというのかしら
そのイヤらしい視線に幻滅するわ
まあ、にこやかに微笑むけれどね



「また振ったの?」
「どこから仕入れてくるのよ、その情報!」
「いやー、シェルに振られたーって走り回ってたのよ、男が」
「あ、そう。ワタシその人のこと知らないし、魔術より興味はないのよね」
「はあ、でたでた、シェルの魔術バカ。見た目は極上なのに中身は伴わないのが残念よね」
「ありがと、そんなワタシを理解してくれるリリのことは好きよ」
「うん、褒めてないから!でも嬉しい、あたしもティーのこと好きー!」

わちゃわちゃしているところに、1つの声
教授が呼んでいるらしい
なんだろう
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