再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
「そんなの、返り討ちにしてやるよ」
「よく言うわよ。昔は弱かったでしょ」
何なら私の方が強かったし。
「バカ言うな!あれは幼稚園や小学校の低学年の頃の話だろ。これでも空手を習ってたし、身体を鍛えてたんだからな」
心外だとばかりにジロリと睨んでくる。
確かに身体は鍛えてるっぽかったけど……って何を想像してるのよ私!
「話をもとに戻すけど、アイツ身なりはきっちりしてたし靴だって手入れされている物だった。だから、几帳面で真面目なヤツなんじゃないかと思ったんだ」
あんな一瞬で靴まで見てるとか、流石としか言いようがない。
普通ならそこまで気がつかないよね。
「一度、アイツのことを肯定した上で、違う方向に目を向けさせられないかなと思ってあんな風に言ったんだ。それに、話を聞いてるとアイツは励まされるのに弱いのかなと思ってそこを突いてみた。一か八かだったけど、上手くいってよかった」
綱渡りもいいところだ。
運よく話して分かってくれる人だったからよかったけど、そうじゃなかったらどうなっていたか……。
考えただけでゾッとする。
「手、大丈夫か?」
私の赤くなった腕に視線を向ける。
「少し痛いけど大丈夫よ」
腕を擦りながら言うと、テツは不機嫌な表情で恐ろしいことを口にした。
「アイツ、こんなになるまで掴みやがって。一発ぐらい殴っておけばよかった」
「その気持ちだけで十分だよ。それより来てくれてありがとね」
まだお礼を言ってなかったことに気づいた。