再会ロマンス~幼なじみの甘い溺愛~
「そう。まだ、あのストーカーのことが片付いた訳じゃない。他に働き口を探したとして、そこでいつ鉢合わせになるか分からないだろ。だったら俺と同じ会社なら安心だ」
どこまで過保護なんだと思うけど、私のことを考えてくれているからなんだろう。
でも、甘えっぱなしだから働こうと考えたのに、これじゃ本末転倒だ。
「せっかくの申し出は嬉しいけど、そこまで甘えられないよ」
「どうして?」
「どうしてって、部屋に住まわせてもらってるだけでも助かってるのに、仕事までお世話してもらうのはちょっと……」
少しは自分の力で何とかしたいという気持ちもある。
結局、おばさんの店で働いていたのもコネというか軽い気持ちの手伝いから始まって、その流れで今に至るって感じだし。
「この前、うちの会社に来た時に対応した女子社員覚えてる?」
テツに聞かれ、あっ、と思い出す。
「少しお腹が大きかった人だよね」
「そう。彼女、来月に会社を辞めるんだ。それで、誰か人を雇おうかという話が出ていたんだ。だから美桜が働いてくれたらうちの会社も助かるんだけど。どう?」
助かるとか言われたら気持ちが揺らぐ。
「働けるのは私も嬉しいけど、そんな勝手なことを言って大丈夫なの?面接とか採用試験みたいなものがあると思うんだけど」
私は短大卒業後、就職活動をすることなくおばさんのお店で働くことにしたので、そういうシステムとかイマイチ分からない。