惑星のダンス
「元気そうでなにより」、と紙袋を丁寧にしまいながら祐実は呟き、ついで上目遣いで愛を見た。

「……? どうかした?」

「いーや。君、今日レッスンは?」

「ないよ」

「そう。……いいものをあげよう」

と言って、制服のポケットからなにかを取り出し愛の目の前にかざす。

鈍く銀色に光るそれは。

「鍵?」

「秘密の鍵」

秘密の鍵。というものの、『秘密』らしいところは見当たらない一般的な作りの鍵だ。手のひらに収まる銀色。

小首を傾げつつ受け取る。

対面で祐実が目を細めた。
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